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【前回】 そんなある日..突然に、爺さんは、職場を解雇されました。
でも、爺さんは、食わねばなりません。
食うためには、働かなければなりません。
しかしながら、高齢の爺さんを、雇ってくれるところなんぞ、簡単には..見つかりませんでした。
そのころです。彼が初めて、家賃を滞納をしたのは..。
入居して20年目の..冬の出来事でした。
軽い督促をしたら、すぐに電話がありました。
「明日、必ず入金するから!」..と。
翌日の夜、管理人より..
「約束通り、入金があった」と連絡がありました。
そして
「新しい仕事が見つかったらしいから、もぉ滞納は無い」と言っていたと。
爺さんの言うとおり、翌月の家賃は、期日通りに入金がありました。
どうやら、本当に職を見つけたようです。
彼が見つけてきたのは、シルバー人材センターが斡旋してくれた、郵便局の警備員さんの仕事でした。
ちょと背高ノッポでダンディーな爺さんは、郵便局のお客さんにも評判の良い警備員だったそうです。来る日も..来る日も..訪れるお客さんを、ニコニコしながら見守っていたそうです。
お客さんの顔と名前が一致して、固有名詞で挨拶ができるようになった頃。
TVのニュースで、新しい日本の総理大臣が決まったと、報じていました。
その人は、郵便局を民営化すると言ってはばかりませんでした。
爺さんは、少しだけ..違和感を覚えたそうです。
そんな爺さんの気持ちなど..まったくお構いなしに、新しい時代が動き出しました。
郵便局も民営化に向かって、一直線に進み出しました。
地域のシルバー人材センターと、がっぷりと組んで、高齢者の雇用を作っていた郵便局ですが、
民営化を睨んだ..入札制による警備会社との契約制に変更となりました。
爺さんが郵便局の警備員を続けるには、警備会社に就職するしか有りません。
でも、爺さんの年齢では、どこの警備会社も雇ってくれませんでした。
勤めていた郵便局に、新しい警備会社の人が、配属されてきました。
引き継ぎの日に、爺さんは、失業することになりました。
また..職探しの日々が始まりました。
しかし、その後の彼は..2度と就職できないまま..でした。
そのころでしょうか?
..元同僚と名乗るT氏が、爺さんと同居する様になりました。
彼の話によると、家賃は折半で入金する約束らしいです。
んが?! そんなの聞いてないぞ!
..っていうか、それって「又貸し」行為やんか! 契約違反やでぇ〜 Σ( ̄□ ̄;)
大声張り上げて、二人相手に..詰め寄ったたところで.. (ノ_-;)ハア…
寂しい..年寄りヤモメが、肩寄り添って暮らしているんだから..
見えなかった..聞かなかったことにしてやるかぁ..
しっかし、家賃滞納した日には、容赦せんど! (▼▼メ)
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