泥沼掲示板
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[他] とある 爺さん のお話し 【プロローグ】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:28
【やっぱ踊ったのね >泡ブク景気】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:29
【初めての家賃滞納】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:29
【その日に向けての"最初の第一歩"】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:30
【借金地獄と年金の謎】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:30
【使えんなぁ.."○○課"】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:31
【んもぉ〜頼むわぁ..orz】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:31
【感謝の気持ちを行動で表せ! (▼▼メ)】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:32
【密談】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:32
【爺さん最後の日】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:33
【地獄の沙汰も..】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:33
【家主さん泣かせの3大物品】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:34
【完】 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です 2006/04/22(土) 11:34

[他] とある 爺さん のお話し 【プロローグ】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:28 -

引用なし
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   家主業をやってますと、いろんな人々の人生を垣間見ます。
今日は..とある爺さんのお話し。



爺さんが、ウチのマンションに入居したのは、もぉ25年以上も前にもなります。
「爺さん」と呼ぶには、まだ若くて、働き盛りのオッサンと呼ぶべき年頃に、
縁あってウチのマンションに越されてきました。

実は、その当時の事は、私も..良く知りません。
なんせその頃はまだ..高校生のガキでして (^^;
うちの家業の副業であった家主業のことなんぞ..、なんの興味もなく..
従って、爺さんのことなど..知るよしもありませんでした。

当時の事は、後々の"事件"の時に、周辺から聞いたことなので、
ほんとのところは..今となっては..もぉ..誰にもわかりません。

※この続きは【こちら】

【やっぱ踊ったのね >泡ブク景気】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:29 -

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   【前回】
入居当時、爺さんには、奥さんがいました。
腕の良いシャツ職人だった爺さんは、奥さんと一人息子の為に、
毎日..毎日..骨身を惜しんで働き、
お客が喜ぶシャツを、一枚..一枚..手作りしていたそうです。

おりしも..時代は、バブル期へ突入。

日本国中が、お金を湯水のように使って、消費社会を謳歌していました。
爺さんのお店も、その泡ブクの恩恵を受け、高い生地をふんだんに使った特注品を、
おしげもなく注文してくださるお客さんが、断り切れないほど押し寄せたそうです。
口コミでお客さんも増え、従業員の数も増え..順風満帆の日々でした。


数年後、
    息子の..成人とともに、バブルも消えました。


それまで、あんなに高級なシャツを注文してくれたお客さんは、
いつの間にか..何処かに消えていなくなりました。

たくさんいた従業員も、抱えきれなくなり..
ひとり..また..ひとり..と、店を後にしました。

それでも、無茶さえしなかれば、
夫婦二人が..十二分に食ってゆけるだけの稼ぎがあったそうですが、
もともと"飲んべえ"だったのか..はたまた.."スケベ"だったのか.. (^^;
景気の良かった時代が忘れられない言い訳を、酒と女遊びのせいにして、
それらに傾いていくにつれ、お店も傾いて..潰してしまいました。

子育ては終わっているけれど、
これから夫婦二人で..って時に、大きな借金を抱えてしまった爺さん。

お酒はともかくとして、女遊びが過ぎた理由で、奥さんとも協議離婚。
その時のドタバタで、息子とも縁遠くなってしまいました。

それでも爺さんは、食っていかねば..なりません。

..っていうか、
 うちのマンションの家賃..払って貰わないと困るしぃ ヽ(ー"ー;)ノ

職を転々と変えながらも..それからの数年は、なんとか食いつないでいたようです。
実際のところ、家賃滞納も無く、いつお会いしてもこざっぱりとした服装で、
なかなかダンディーな爺さんでした。

このまま..平穏な日々が、ずっと続くように思われました。
しかし、人間は、平等に年をとります。
爺さんも..60歳を越える年齢になってしまいました。

バブル崩壊後の不景気から脱出しきれない日本は、
いよいよ抜き差しならぬ状況になってきました。


※この続きは【こちら】

【初めての家賃滞納】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:29 -

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   【前回】
そんなある日..突然に、爺さんは、職場を解雇されました。
でも、爺さんは、食わねばなりません。
食うためには、働かなければなりません。
しかしながら、高齢の爺さんを、雇ってくれるところなんぞ、簡単には..見つかりませんでした。

そのころです。彼が初めて、家賃を滞納をしたのは..。
入居して20年目の..冬の出来事でした。

軽い督促をしたら、すぐに電話がありました。
「明日、必ず入金するから!」..と。

翌日の夜、管理人より..
「約束通り、入金があった」と連絡がありました。
そして
「新しい仕事が見つかったらしいから、もぉ滞納は無い」と言っていたと。

爺さんの言うとおり、翌月の家賃は、期日通りに入金がありました。
どうやら、本当に職を見つけたようです。
彼が見つけてきたのは、シルバー人材センターが斡旋してくれた、郵便局の警備員さんの仕事でした。
ちょと背高ノッポでダンディーな爺さんは、郵便局のお客さんにも評判の良い警備員だったそうです。来る日も..来る日も..訪れるお客さんを、ニコニコしながら見守っていたそうです。



お客さんの顔と名前が一致して、固有名詞で挨拶ができるようになった頃。
TVのニュースで、新しい日本の総理大臣が決まったと、報じていました。
その人は、郵便局を民営化すると言ってはばかりませんでした。
爺さんは、少しだけ..違和感を覚えたそうです。

そんな爺さんの気持ちなど..まったくお構いなしに、新しい時代が動き出しました。
郵便局も民営化に向かって、一直線に進み出しました。
地域のシルバー人材センターと、がっぷりと組んで、高齢者の雇用を作っていた郵便局ですが、
民営化を睨んだ..入札制による警備会社との契約制に変更となりました。
爺さんが郵便局の警備員を続けるには、警備会社に就職するしか有りません。

でも、爺さんの年齢では、どこの警備会社も雇ってくれませんでした。

勤めていた郵便局に、新しい警備会社の人が、配属されてきました。
引き継ぎの日に、爺さんは、失業することになりました。

また..職探しの日々が始まりました。

しかし、その後の彼は..2度と就職できないまま..でした。


そのころでしょうか?
..元同僚と名乗るT氏が、爺さんと同居する様になりました。
 彼の話によると、家賃は折半で入金する約束らしいです。

んが?! そんなの聞いてないぞ!
..っていうか、それって「又貸し」行為やんか! 契約違反やでぇ〜 Σ( ̄□ ̄;)

大声張り上げて、二人相手に..詰め寄ったたところで.. (ノ_-;)ハア…

寂しい..年寄りヤモメが、肩寄り添って暮らしているんだから..
見えなかった..聞かなかったことにしてやるかぁ..
しっかし、家賃滞納した日には、容赦せんど! (▼▼メ)


※この続きは【こちら】

【その日に向けての"最初の第一歩"】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:30 -

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   【前回】
2003年 春
爺さんが、数年ぶりに..家賃滞納しました。
私はまだ、彼が失業しているとは、知りません。

"入金督促"をすると、遅れながらも入金がありますが、
そのころより、期日を守られなくなりました。

滞納しては、ドバッと2ヶ月分を入金..したかと思いきや、翌月は、また滞納。
これを繰り返すようになってきました。

これは、かなりの【赤信号】です。
..遅れながらも入金があるから..なんてのは、素人の考えです。
こぉゆう入金の仕方になってくると、遅かれ早かれ..
全く払わなくなって、"追い出し"にするか、
ある日突然に姿を消す..つまり、"夜逃げ"をするか
..のどちらかになります。
いづれにしても、家主さんが得することなど、何もない.."不良"入居者と成ってしまいます。

爺さんの場合は、夜逃げするにも..行く当ての無い身だったので、
..恐らく、このままでは、家賃滞納を理由にした、追い出しとなる..ハズでした。



2003年 夏
真夜中の2時に、携帯電話が鳴りました。
発信者を見ると、マンションの管理人です。

私「どしたの?」

管「爺さんが、捕まったらしい.. 今、警察から電話があったのよぉ」

私「は? 爺さんが捕まった? また何で?」

管「自転車ドロボーやてぇ〜」

私「で、なんで..この夜中に?」

管「身元引受人が無いと、釈放できへんらしいのよぉ」

私「あぁ..だろうな..」

管「で、警察が言うには、あの爺さんな..身内・友人などおらん!言うねんて..」

私「ウソばっか言うてるなぁ (笑)」

管「途方に暮れた警察が、住んでいるマンションを聞き出して、
  管理人に"身元引受人になれって!"..って電話してきよったのよぉ」

私「そんなん..なったらアカンでぇ〜 そんなことまで管理せんでよろし! (▼▼メ)」

管「でしょ? でもひつこいのよぉ 警察が困るいうてぇ..」

私「んなアホな! 困ってるのは、管理人やしぃ〜
  この真夜中に電話で叩き起こされた家主さんなんか、もっと困っとるがな.. orz
  わかった!ワシが警察に電話したるから、担当者の名前..教えて」

警察に電話しました。
安眠を妨害されたのも..腹たつけど、なんで自転車ドロボーやねん!

結局のところ..身元引受人無しで、
彼は..サイレン無しの..赤灯まわしたパトカーで..送られてきました。


後になって言えることなんですが、この事件は..最初の第一歩でしかありませんでした。
その後、爺さんは、自転車ドロボーはもとより、
昼夜を問わず、マンション周辺を徘徊しては、無銭飲食・万引き・無賃乗車..を繰り返し、
所轄の警察署では、誰しも知っている有名人となってゆくのです。

また警察にお世話になるだけではなく、消防署(救急)の世話になる回数も増えてゆきます。
大きな国道の信号を無視して、自転車で突っ切り、跳ねられるは..当て逃げされるは..序の口。
ドブ川に自転車ごと落ちて、危うく溺死しかけるところを、近所のおばちゃんに助けられ、
電柱にぶつかって..頭から血を流したまま..歩いてるところを、通りがかった救急車に保護されるし....

その度に、管理人と私は..あっちこっちに振り回されました。
..ったく、そんなことするのに、家賃を貰ってるのとちゃうでぇ〜 (▼▼メ)

爺さんの"奇行"が、誰の目にも..おかしいと思えるようになった頃。
うちのマンション周辺に、フルスモークの怪しげなセダンが、ウロウロするようになってきました。
乗っている奴は、一応..小綺麗なスーツを着ていますが、目つきが..あきらかに..取り立て屋です。
こんな連中がウロつくということは、うちの入居者の誰かが..【万歳】間近か..って証拠で、
家主さんにとっても、捨て置けない状況です。

爺さんの家賃が、また..滞りました。

いつものごとく..督促に向かったのですが、あいにく..爺さんは留守。
同居人のT氏が、玄関口に出てきました。

私「やっ!・ちっ!・んっ!..どないなってますねん! (▼▼メ) 」

T「ちゃんと払ってますやろぉ〜」

私「冗談は、顔だけにしてやぁ〜..もぉ 2ヶ月分も溜まってるでぇ〜」

T「んなアホな! 先月に、わしの持分の4ヶ月分..つまり
  ここの2ヶ月分にあたるお金を、爺さんに渡したでぇ〜」

私「うちには、入金無いでぇ〜」

T「ウソやぁ〜...ほんなら、爺さんが..使い込みよったか?」

私「内輪の話しなんか、どぉでもエエ!.. うちに2ヶ月の家賃が入ってないのは、事実や!
  ガタガタ言うてんと、2ヶ月分..はよ出してんかっ! (▼▼メ) 」

..テンションが上がってきた頃、ノコノコと爺さんが帰ってきました。

私「どこホッツキ歩いとってん!..家賃は? どないなってんねん!」

爺「あぁ..家賃な..家賃..家賃..」

T「おまえ! ワシが渡した金、払って無いんかい!」

爺「あぁ..家賃な..家賃..家賃..」

私「わかってんねんやったら、払わんかい!」

爺「・・・・・ 無い」

私「無いこと無いやろがぁ!.. T氏が..出した金は?!」

爺「何処かに..のぉなった」  ←何処かに無くなった

T「エエカゲンなこと言うな!」

..延々とこれの繰り返し.. (ノ_-;)ハア…

私「毎月、年金も入ってくるやろぉ〜..無茶せんかったら、それで家賃ぐらい払えるハズや!」

爺「わし..年金..無いねん」

私「もぉ..エエって!..わかってるって! (▼▼メ) 」

爺「そやさかい..ほんとに..年金なんか..もろてないねん..ほんとやねん..」

いくら日本の国が、年寄りに厳しくなったとはいえ、爺さんが無年金のハズがありません。
それに、T氏が負担する家賃が、そぉ簡単に消え去るワケありません。


※この続きは【こちら】

【借金地獄と年金の謎】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:30 -

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   【前回】
年金の謎を解き明かす"事件"が..数日後に起こりました。

またもや.."いつもの"警察から..私の携帯電話に..電話がありました。

警察「家主さんですか? 実は..爺さんがですね..」

私「また何かしでかしましたか? 窃盗?強盗?..まさか殺人っすか?」

警察「いや..今回は..被害者です。」

私「は? 被害者?」

警察「えぇ..今、緊急配備して犯人を捜していますけど、爺さんね..路上強盗に遭われまして..」

私「げ!..で? 怪我したとか..」

警察「まぁ..大した事無いと、救急も言ってますので、大丈夫かとおもいますけど..」

私「・・・・」

事の真相は、こうです..
爺さんが..昼間..人通りの少ない道を、ヨタヨタと徘徊していたら、
若いあんちゃんが爺さんを殴り倒して、持ち金を全部..持って逃げたと..。
しかも、その事件に遭ったのが、茨城市内。
うちのマンションから、距離にして50kmは離れています。
なんでそんなところを歩いているのじゃ? (@@?

警察「被害金額が、20万円ぐらいだと..本人は言ってます」

私「20万?!..そんな金..持ってるハズないと思うんですけど..」

警察「どうもね..町中にあるじゃないですか? キャッシングの無人機が..」

私「え?」

警察「そこで借りたところを、見ていた犯人が、待ち伏せしていたようですね。
   これ以上は、捜査中ですので..」

ハっ! まさかっ! Σ( ̄□ ̄;)

爺さんは、金に困って..消費者金融に..手をだしていたようです。
マンション周辺をうろついていた..怪しい連中は、爺さんを探していた連中でした。

警察「ところで..この爺さん..徘徊癖ありませんか?」

私「徘徊癖?..そんなボケ老人みたいな言い方...ん? ボケ老人?」

警察「えぇ..どうも、痴呆症じゃないかと..」

私「根拠は?」

警察「え?..あぁ..言ってることのツジツマが、あわないんですよぉ..なもんで、経験則でね..」

私「立場的に、その推測は..まずくないですか? (^^; 」

警察「あ! これは..本官の私感ですので、あくまでも..老婆心であります
   なもんで..ここだけのお話しってことで (∩∩メ) 」

爺さんが痴呆症?.. (~ヘ~;)ウーン
仮に、そうだとしたら..今までの"奇行"の全てに説明が付く。
でもぉ..そんなこと....本人に確認のしようが無いしぃ、
ましてや、同居人のT氏も、それを匂わせることなど言ってなかったし。

いづれにせよ..借金まみれになって、手遅れになる前に..
回収するモノは回収して、さっさと追い出し決定やなぁ.. (ノ_-;)ハア…


翌日..
   痛々しい包帯姿の爺さんを捕まえて、こぉ切り出した。

私「爺さん! 借金するのは、あんたの勝手やけど、
  借りた金..家賃にまわしてくれるならともかく、待てど暮らせど、入金無いのは、なんでや?!」

爺「わし、腹が減ってたから..食ったんや」

私「そりゃ寝てても、腹は減るんじゃ!..そやから言うて、住むとこ無くなっても困るやろ!」

爺「わかっとる...そやけど..」

私「そやけど..何っじゃ?」

爺「今日もまだ..何も..食べてへんねん..」

....どうも、会話が噛み合いません。

私「爺さん! もぉボケとんのかっ!? いっぺん..診てもらった方がエエんとちゃうか?」

爺「まだボケてへんわい!」

私「そやったら、家賃..はろたれぇやぁ〜 (▼▼メ) 」

爺「腹..へってんねん..」

私「・・・・・・・」  あかん..話しにならん... orz


※この続きは【こちら】

【使えんなぁ.."○○課"】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:31 -

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   【前回】
路上強盗事件をキッカケにして、
爺さんが痴呆症かもしれないという..疑惑が持ち上がりました。

でも、そんなこと..誰に相談すればいいんじゃ?

コワモテの方々との渡り合い方なら、それなりに修行してきましたけど、
痴呆症かもしれない老人と、どぉ渡り合うかなど..
誰にも教わったことなどありません ┐('〜‘;)┌

こりゃ..困った..

とある日、お昼のニュースを見ていると、
どこぞの市役所の福祉課が、独居老人の見回り巡回がどうのこうの..ってやってました。

おお! これだ! Σ( ̄□ ̄;)

早速、所轄の市役所へ駆け込みました。
事情を説明すると、老人に関することは、○○課にいけば良いことが判明。
ドタバタと階段を駆け上がって、部署を探しました。

私「あぁ〜だ!こぉ〜だ!..なもんで、どうなんよ?!」

係員 (~ヘ~;)ウーン

私「どうすんの? このまま..ボケが進行したら、ウチも困るけど、オタクも困るやろぉ〜 」

係員「でもぉ..介護認定がおりてないと、私たちは、動けないんですよぉ」

私「なんじゃ? 認定?..誰が認定するんじゃ? あんたらが認定するのとちゃうの?」

係員「いや..お医者さんですよぉ」

私「なら..ココに連れてこい!」

係員「ちゃいますがな..行ってもらわな..困ります。」

私「ボケてる本人が、自分がボケているという認定を貰いに、自ら病院に行けと?」

係員「そぉ..なりますけど (^^; 」

私「あんたらも..ボケたこと言うなぁ..
  もっとマシなこと言う..別の市役所の○○課を紹介したろか? (▼▼メ)/オリャ 」

係員「そぉ言われましても..それが、ルールですので..」

私「んじゃ、百歩譲って..誰が病院に連れてゆくのか?」

係員「・・・・・」

私「 ヾ(・・;)ォィォィ わしは、ただの..家主さんやでぇ..。
  爺さんの身内でも息子でも無いんやでぇ!」

係員「だったら..身内の方に..」

私「ドっ!アホ!..それができるなら、こんな相談を家主さんがココへしにくるかっ!」

係員「ですよね (^^; 」

公務員ちゅうのは、国民・市民を守ってくれる人のハズなんですが、
往々にして..彼らが守ろうとするのは、規則・規律、はたまた法律であって、
決して.."人"じゃ無いのは、みなさんもご存じの通り。
いやね、こんな役所の対応には、いろんな事で慣れっこなんですけど、
さすがにこの時ばかりは、ブチきれました。

私「あんた、名詞..くれへんかぁ..」

係員「えとぉ..私は、名詞は..まだ持たせてもらえませんでして.. (^^; 」

私「マニュアル通りやな..。しゃない.. この課の責任者の名刺..持ってこい!」

係員「あいにく..不在でして..」

私「誰も、ここに呼べとは..言ってへんがな..。そいつの名詞を持ってこい!」

係員「いや..そのぉ..そぉ..言われましても..」

私「言われましても..何や? (▼▼メ) 」

※この先のやりとりは、ご想像にお任せ致します... (木亥火暴)


結局のところ..私が車に爺さんを乗せて、病院へ行くハメになりましたので、
みなさんが期待する丁々発止のやりとりは、ありませんでした.. (笑)

お医者さんの診断の結果は、

  【軽い痴呆がみられるが、要観察】

..わけわからん ┐('〜‘;)┌

その結果をもって、例の○○課にいくと..、
あっさりと、地域の担当者を付けるとの返事。

とりあえずは..これで安心か? と思うなかれ..
爺さんの痴呆は、この頃から加速度的に..進行していきました。

爺さんが..迎える最後のお正月まで..僅か数ヶ月前の
..2003年 秋のお話しでした。


※この続きは【こちら】

【んもぉ〜頼むわぁ..orz】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:31 -

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   【前回】
2004年 1月
お役所の仕事始めから..数日後。
どうも気になっていた事があります。
爺さん..、雇われの時代も含めて、せっせと支払った年金は、何処へいった?
無年金じゃあるまいし、2ヶ月に一度、支給されるモノが、何処に消え去るのか不思議でしょうがない。
爺さんに聞いても、「貰ってない!」の一点張りで、ラチがあかない。
本当に貰ってないとしても、もともと受給資格が無いのか、それとも..某かの理由で受給できてないのか?
その辺の疑問を、○○課にぶつけたら、
「管轄が違うのでわからない」とのこと。聞いたワシが間違ってました (ノ_-;)ハア…

すったもんだのあげく..たどり着いたのか..社会保険庁。
ノコノコ出かけていったところで、他人の年金情報など教えてくれるはずもなく、
しょうがないので..本人を連れてゆきました。

怪しいオッサンが、ヨタヨタの爺さんとともに..年金の受給窓口へ。
誰がどぉ見ても、年金をあてにしたサラ金の取り立て屋やでぇ..ほんまに。

この年金の担当者のやりとりを、文章にすると..
それだけで、小説が書けるぐらい..長くなってしまうので、ざっくり割愛。
興味ある人は、会った時にでも..聞いてください (笑)

さて..結論から申しますと、爺さんの年金は、ちゃんとでてました。
しかも、月々にして..10万円も..。
こんなけあるんなら、家賃を払っても、年寄り一人がかろうじて暮らせます。

では..いったい、この年金は毎月..何処に消えているのか?
この答えは..爺さんの部屋のポストにありました。
そこには、山ほどの金融屋からの督促状ありました。
まさか?!と思いつつ..

私「爺さん、あんたの預金通帳、全部..見せてくれるか?」

爺「金なんて無い!」

私「無いのは知っとる!..一応、それを目で確認したいんじゃ」

爺「けったいな趣味じゃのぉ..」

私「ほっとけ!..うだうだ言うてんと、はよ見せてんかっ!」

爺「これじゃ!」

..20冊はあったでしょうか?
 ものの見事にスッカラカンの預金通帳が..。

私「は? なんじゃこりゃ? 証券会社の取引明細?」

爺「株やな..昔は、儲けたけど..最近は、あかん....金も無いし..」

よぉわからん..爺さんです。この人、ほんとにボケとるのか?

私「年金の入ってくる口座は、どれじゃ?」

爺「そんな口座は..無い」

私「無いこと無いやろぉ〜 社会保険事務所も、ちゃんと払ってるって言うとったやないかっ!」

爺「無いもんは..無い!」

私「爺さん、この場におよんで、まだそんな事..言うか?」

爺「無いちゅうたら..無い!」

..すぐさま、爺さんを車に押しこんで、社会保険事務所へ..逆戻りです。

事情を説明して、年金の払い込み先の口座を教えてもらいました。
それは、マンション近くにある郵便局の総合口座になっていました。

ところが..困った事に、その通帳もキャッシュカードも..部屋の何処にも見あたりません。
嫌な予感がしました Σ( ̄□ ̄;)
通帳もカードも..取り立て屋の手中にあるかもしれん.. orz

またもや、爺さんを車に押し込んで、郵便局の窓口に駆け込みました。
あぁ..またまた..係員の怪しい奴を見る目です (T▽T)
身分証明書を見せつつ、今までの一部始終を話しすると、
通帳とカードの再発行手続きをしてくれました。

2週間後、再発行された通帳が届きました。

数日後、年金の入金日に、爺さんと郵便局に..行きました。

ちゃんと年金の入金がありました。

そして..同日にほぼ全額が引き落とされてました。

それも..超大手のアノ会社の名前で.. (▼▼メ)

爺さんが年金を貰ってないと言っていたのは、事実でした。
正確には、貰っているけど使えないですけどね。
例の引き落としは、おそらく..合法的なものでしょう。
しかし、爺さんが生きてゆくうえで..絶対に必要な年金です。
借金の返済の自動引き落としで、生活費に困る。
金がないから、金を借りる..借金がまた増える。
これの無限連鎖を繰り返すと、先は誰の目にも明かです。

私「爺さん、あかんやんか! こんな状態やったら..いつまでたっても、生活でけへんでぇ〜」

爺「腹減った....」


○○課の担当者に、今までのいきさつを説明しました。
ここから先に..私がとろうとしている行動は、
爺さんと利害関係にある私にとって、非常に..危ういグレーゾーンな行為です。
なもんで、公的な後ろ盾がないと、出るとこに出ると..ちとやばいっす (^◇^;)
そんな事情があるから、役所を巻き込んで..と思っていましたが、
..やぱりあの連中は、使えん奴らでした..orz

でも、今..ここで、それが面倒だからと、爺さんを追い出すのは簡単です。
既に..家賃滞納も4ヶ月目を迎えました。
それを理由に、着の身着のまま..放り出せばすむことです。

でも、それをしたところで、家主も爺さんも、なんら得することなどありません。
爺さんが安心して、うちのマンションに住み続けられて、ちゃんと食えること。
家主さんも、家賃をちゃんともらえること。
..そのためには、アレをするしかありませんでした。

爺さんに一応..説明しました。
「好きにしてくれ!」と..少々投げやりな返事を貰いました。

郵便局に爺さんと一緒に行きました。
そこで新しい口座を作り、その口座に年金を入金してもらうよう..社会保険庁で、送金先の変更を行いました。
こうすることによって、自動引き落としされることは無くなります。
次に、爺さん専用の会計帳面を作りました。
この帳面には、爺さんと私、そして管理人と同居人のT氏の署名捺印欄があります。

賢明な方なら、もぉおわかりですね。
爺さんの年金を、4人で管理運営することにしたのです。
くどいようですが、爺さんも..同意の上ですよ! d(vv;

年金が入ったら、まず..家賃を入金していただく。
そして、光熱費をそこから支払って、爺さんの食費である..3万円も引き出す。
残ったお金は、そのまま..口座に置いておく。
この一連のお金の流れを、4人が随時、同意のもと行ったと証明できるように..しておきます。
もっとも、先にも述べましたが、私も管理人も、爺さんと利害関係にありますし、
ましてや爺さんは、痴呆進行中のお方。争い事になれば.... 微妙.. ヾ(・・;)ォィォィ

まぁ..そうなった時は、そうなった時!
..○○課も巻き込んで、玉砕してやる!..ってのは、冗談でして..。
通帳も印鑑も、カードも、爺さんに持たせておけば..なんとか切り抜けられるとふみました。

しかし.. これが甘かった.. orz

なんと爺さん、年金が出た日に、全額出金して..
飲むわぁ〜 食うわぁ..パチンコするわぁ.. (ノ_-;)ハア…

あっという間に..スッカラカンです..
..ったく、金を使うことに関しては、まったくボケてないのは、どうゅうことじゃ!?


通帳とカードを、取り上げたのは,,言うまでもありません.... orz


1週間の食費として、¥10000を渡したところで、
初日に使ってしまって、残り..6日間は、無銭飲食や万引きで食いつなぐ始末。
その尻ぬぐいさせられる身にもなれ!ちゅうの! (▼▼メ)
しょうがないから、爺さんが立ち回りそうな飲食店の全てに、
顔写真付きで、手配書をまきました。以下、その文章の抜粋..

 この人には、前金で料理を提供してください。
 現金を所持していないときは、絶対に提供しないでください。
 後払いで料理を出した場合、無銭飲食の可能性があります。

..人権侵害と言われようが..なんとでもしたるわい!
 爺さんにこれ以上、犯罪行為をさせないために、仕方がないんじゃ!


毎日、¥1000を渡したところで、パチンコですってくる。
どぉしたものかと..悩みに悩んだあげく..、
介護施設が提供してくれる..宅配弁当を..無理いってお願いしました。
勿論、月払いなので、会計管理の我々が、代払いします。
大人しく、部屋で待っていれば、綺麗なお姉さんが、毎日..お弁当を運んでくれます。
これで、爺さんが腹を空かせて、無銭飲食・万引き行為に走らなくなりました。


とりあえず..人間的な生活が送れる目途が、たちました。
この頃になると、爺さんの痴呆も、誰がみてもそれとわかるまで、進行していました。
勿論、全入居者..63世帯..みんなの知るところです。

廊下ですれ違う入居者の、私を見る目が..今までと..かなり違って見えました。
みんな知らなぷりしながらも、じっと事の成り行きを見守っています。

「家主さんが、そこまでするかぁ〜」の声が大きくなるにつれ..
..いつまでもこのままじゃ、良くも悪くも..ええことないなぁ〜の状況になってきました。


○○課との.."最終決戦"まで..数ヶ月前の事でした。


※この続きは【こちら】

【感謝の気持ちを行動で表せ! (▼▼メ)】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:32 -

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   【前回】
2004年 春
爺さんの痴呆は、かなり進行してしまったようで、
出かけると..2〜3日帰ってこない日が..続きました。
それでも帰ってこれるのは、警察の方々が..爺さんを送ってくれるからです。
あるときは、"被害者"として..そしてある時は"犯人"として (^^;

所轄の警察署のからも..
「なんとかしてくれ!」と..悲鳴に近い声があがってますが、
ただの家主さんである私に..何もできるはずもなく..。

やっぱ..○○課に頼らざる得ません。

私 「もぉ..ダメポ..なんとかしてくれ!」

係員「でも..どないもこないも..」

私 「なんでやねん!..ちゃんと要介護の認定も下りたやんけ!
   さっさと爺さんを、しかるべき施設に入れたってやっ!」

係員「わかってますよぉ..努力してますけど、受け入れ先が無いんですよっ!」

私 「無いことあるかい! 市内によぉ〜けあるやんけ!」

係員「そぉ言われましても、空きがあっても、痴呆な方は、お断りとか、
   痴呆症でも受け入れてくれるところは、何処も順番待ちでして.. (^^; 」

私 「そんなん..オカシイやんけ!
   そこらの福祉施設ちゅうのは、お役所が認定..出してるのとちゃうの?」

係員「...です」

私 「しかも、福祉法人の特例かなんとかで、税金も..安ぅしたってるのとちゃうのか?」

係員「まぁ...」

私 「そんな優遇税制の上に、補助金なんかも出してるやんけっ!
   おかしいやんけ! 免許権者が..軽く扱われてるやんけ!
   いろいろ優遇したってる側の.."お願い"も聞いてくれへん福祉施設なんか、
   民間企業並みの税金とったれや! 固定資産税も..倍にしたれっ!」

係員「・・・・」

私 「あのなっ!60年近くも..税金を一生懸命に支払ってきた..爺さんが、
   いざ施設に世話になろう..って時に、ぬわんで..断るのじゃ!
   誰のための福祉制度なんじゃ!」

係員「・・・・」

私 「わかった..しゃないな..。
   断りよった福祉施設の一覧表..ココにだしてんかっ!」

係員「は?..何をなさるの気ですか?」

私 「ワシが..本庁まで出向いて..大騒ぎしちゃる!」

係員「・・・・」

私 「あのな..わし、無茶..言うてんのんとちゃうでぇ!
   冷静になって、よぉ考えや! 爺さんを施設に入れるちゅうことは、
   家主さんとして、痛手なんやぞ!」

係員「ですね..家賃がねぇ..」

私 「逆に..痴呆の爺さんが..うとましくて、追い出すつもりなら、
   こんなとこに来て..あんた相手に捲し立てへんわ!
   家賃滞納を理由に、さっさと追い出すだけよ!
   しゃぁ〜けど、ぬわんで、ソレせぇへんか..あんた!わかるか?」

係員「・・・・」

私 「25年近くも、家賃を払ってきてくれた..爺さんに、"感謝の気持ち"があるからや!
   家主さんが、爺さんを追い出したら..その日からホームレスやぞ!」

係員「・・・・」

私 「あんたらもなっ! 市政を支えて税金を払うのに、一生懸命に働いてきて、
   せっせと税金を払ってくれた爺さんに対して、
   もっと感謝の気持ちを行動にあらわさなアカンのとちゅうか! (▼▼メ)」

係員「・・・・」

私 「まさか..とは思うけど
   ホームレスになったら、担当部署が違うから..その方がエエと思ってへんか?」

係員「んな..あほな..勘弁してくださいよぉ〜
   とりあえず....もう一度、あたってみますから..
   今日の所は..お引き取りください (ー人ー)オネマイ 」

私 「明日..また来る!」

係員 (/_;)

こんな会話を大声でやったら、恫喝扱いで、即!警察沙汰っすね d(vv;
私は、アホや無いから、小声で..ボソボソとしゃべりましたけど (笑)

   大きな声では言えませんが、小さな声では聞こえません。by 河内屋菊水丸


明日来るって言ったからには、明日も来ましたよぉ。

妙に..明るく応対に出てきた、例の係員

係員「ありましたっ! 受け入れ先が..ひとつだけありましたっ!」

私 「やったら出来るやん!..そゅ仕事を日々してもらわな困るがなぁ〜」

係員「ただ..困ったことがひとつありまして..」

私 「条件付ける気か? (▼▼メ) 」

係員「条件じゃ無いっすけど、ちと困りました。
   実は、その施設に入るのは、うちの課に相談に来てもらわなあきませんねん。」

私 「あんた..ワシをこの上..ナメてるのか?」

係員「ちゃいますがな.. orz
   本人からの相談が、まだ無いので、うちとしても手続きのしようが無いんですよぉ」

私 「なるほど..。それで?」

係員「本人が..ここに来て、申請してもらわんと.. (^^;」

私 「ヾ(・・;)ォィォィ またかいっ! ボケとる本人に書類をかかせるんか?
   まぁ..えぇ、
   爺さんが、安心して暮らせる施設に入れるんやったら、
   わしが、爺さんをココに連れてきちゃる!」

係員「すんません..こればっかりは、決まりなもんで.. (^^; 」

私 「あのな..決まりちゅうのは、不具合が分かり次第、改善するもんやで!
   改善が無い決まりちゅうのは... もぉええわぁ..わし疲れた..」


※この続きは【こちら】

【密談】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:32 -

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   【前回】
2004年4月某日(土曜日)
とにもかくにも、爺さんが入所できる施設が見つかりました。
さてぇ..次に問題になるのが、
どうやって爺さんを説得して、役所まで連れて行き、○○課で"相談"させるかです..

私と管理人、そして同居人のT氏が..管理人室に集まりました。

私 「あぁ〜だこぉ〜だ!..で、どぉなんよぉ」

管理「難しい問題やなぁ...」

T 「あのジジイにそんなこと、もぉ理解でけへんでぇ〜」

一同 (~ヘ~;)ウーン

私 「あ! ひらめいた!  簡単やん!
   家主さんが、家賃滞納を理由に..追い出すんや!
   そしたら、なんぼなんでも..爺さんは、困るやろ!
   住むとこが無くなるちゅうのは、理解できるハズや!
   で、車に押し込んで..そのまま..○○課..送りや!」

T 「なるほろぉ〜」

管理「んじゃ、早い方がええな」

私 「そやな..休み明けの月曜日にでも..決行しよか?」

T 「爺さん..これで、やっと施設に入れるなぁ..良かったなぁ」


こんな"密談"が管理人室で行われている土曜日の昼下がり。
当事者の爺さんは、いつものように..フラフラとマンションを出て行きました。
何処で盗んできたのか..新しい自転車にまたがって..。

しかしながら、この日を最後に..
彼は自分の足で、2度と..マンションに戻ることはありませんでした。


※この続きは【こちら】

【爺さん最後の日】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:33 -

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   【前回】
2004年4月某日(日曜日)
日曜日の朝だというのに、早朝から..私の携帯電話が狂った様に鳴っています。

私  「...ったく..誰やぁ〜」

管理人「大変ですぅ〜」

私  「何が?」

管理人「爺さんが..手術!」

私  「はぁ?..また、何かに当たったか、落ちたのか? まさか..刺された?」

管理人「土曜日の夕方に、自転車で転倒したらしい..」

私  「土曜日? わしらが"密談"してた昨日か?」

管理人「さっきな!警察から電話があったんや! 爺さんが危篤状態やて!」

私  「なんやてぇ〜?!」

管理人「緊急の手術をしようにも、同意してくれる人がおらんから..まだなんやて!」

私  「んなアホなぁ〜 人命にかかわることなのに、なんでさっさと手術せんのじゃ?」

事の真相は...こゅことです。
私達が"密談"していたころ、自転車で出かけた爺さんは、
歩道を走行中、某かの体の不調にて、意識を失い、そのまま転倒。
意識が無いうちの転倒なので、受け身など出来るはずもなく、頭を強打。
頭が割れた状態で、病院送り..。
緊急の手術をしようにも、身なりからか?「行路病人」扱い..つまり行き倒れ扱いで、
所轄の警察に泣きついたら、そこは..有名人! (爆)
..一発で身元が判明して、管理人さんとこに電話があったようです。

私  「そんなこと..家主さんに聞かれてもなぁ..orz」

結局のところ、その日の深夜..
手術される間もなく..お亡くなりになりました。


※この続きは【こちら】

【地獄の沙汰も..】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:33 -

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   【前回】
2004年4月某日(月曜日)
○○課から、電話ありました。

係員「爺さん..お亡くなりになられましたね!」

私 「うれしそぉやな.. (▼▼メ) 」

係員「勘弁してくださいよぉ..んなハズないでしょぉ」

私 「爺さん、最後の最後まで、わしらを振り回しよったけど、
   自分の最後は、自分でキッチリ..決めよったなぁ」

係員「で、ご遺体の方なんですが..家主さんの方で..」

私 「は?..なんで私が?」

係員「ご遺族がおられないそうです。」

私 「ヾ(・・;)ォィォィ..勘弁してよぉ〜 ワシは、ただの家主さんやでぇ〜!
   そもそも、別れた嫁はんと、息子がおるやろ!」

係員「警察が言うには、きっぱりと断られたそうです。
   あんな奴..身内でもなんでもないと.. ┐('〜‘;)┌ 」

私 「そりゃ法律的にはそぉやろぉけど、息子は、実子やろぉ〜」

係員「警察も困り果てて、うちに相談してきましたけど、うちも困るんですよぉ」

私 「だろうな..あんたの課は、"生きている"お年寄り相手の課やもんな!」

係員「... (^^;
   とりあえず、病院の方は..
   "生きているうち"のお話しなんで、ウチの方で処理させて貰います。」

私 「出た!お役所根性!」

係員「困ったのは、ご遺体の引取先なんですね..
   病院から遺体の搬送を依頼された葬儀屋さんが、持ってゆくとこがなくて..。
   病院の霊安室で、放置されたままらしいです..
   しかも、費用の問題で、"ドライアイス"無しなもんで、痛みが早いそぉです。」

私 「あのな!さっきから聞いてたら、あんた勝手なこと言うけどな!
   うちとしては、爺さんの遺体がどぉなろうと..知ったことやない!
   冷たいこと言うけどな..、そんなもの引き取って、どないせぇ〜ちゅうねん!」

係員「..やっぱ..そぉですよね..」

お役所が、困り果てているのは、
爺さんが正式に"○○課に世話になってない"ってことです。
受付もしてない爺さんの..死んでからの面倒なんか..見られないってことなんです。
こればっかりは、死人を蘇らせて"申請書"を書かせるわけにも..ゆきません。

そもそも..爺さんに貯金があれば、良かったんですが、そんなもの有るはずもなく、
あったら..さっさと家賃として回収してるしな ヾ(・・;)ォィォィ

遺体搬送→葬式→火葬→埋葬..これにかかる費用を、いったい誰が負担するか?

ほんと..地獄の沙汰も金次第..とは、良くいったもんで、
死んでからもなお..お金の心配をしなけりゃならない..世の中なんですよねぇ..



2004年4月某日(水曜日)
爺さんが亡くなってから、3日たちました。
普通の人ならば、お葬式もすんで..やれやれなんでしょうけど、
爺さんは、まだ病院の霊安室にいます。

どないなってんねん!と、○○課へ電話いれました。
..やっぱ、気になるもんでね..

係員「なんとか..出来そうです。」

私 「やればできるやん!」

係員「少々..ヤバメな方法なんですけど..」

私 「ほぉ..」

係員「過去に遡ってですね..アレをこぉ〜してどぉして..、そしたら、ソレがこぉなって..」

※詳細は、関係者に迷惑がかかるので..割愛します.. (^◇^;)

合法・非合法のことは..私には、わかりません。
ただ言えることは、あれだけ使えん○○課でしたけど、
最後の最後に、"人"を守る決断をしました。
..もっとも当の本人は、"人"じゃなくて"仏"さんになっちまったけどね..。

数日後、市営墓地の無縁さんに..埋葬されたと連絡がありました。

※この続きは【こちら】

【家主さん泣かせの3大物品】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:34 -

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   【前回】
爺さんの..お話しは、これで終わりではありません。

彼の部屋に残された..遺留品を処分しなければなりません。
一応、それらのモノは、○○課の処理になるんですが、
あいつら「そちらで適当に処分してください」などと抜かしよる!
..ま、最後の英断に免じて、この"泥"は、被ってやるかぁ..

と、腹をくくったものの..これが..もぉ〜大変でした。
25年間以上も..使い込んだ部屋。
しかも晩年は、痴呆症のため..部屋の状況はエライことになってます。
詳細を書きたくとも..ゲロい話しになるので、割愛します。
ただ言えることは、よぉあんな部屋に..T氏は同居してたなぁ..ってことですね (笑)

あ!そうそう..
大きな洋服ダンスの後ろから、これまた大きな仏壇が..発掘されました。
しかも、その中には、お位牌が..5つも!

これには..参った! ┐('〜‘;)┌

【家主さん泣かせの3大物品】の一翼を担う..モノですよぉ〜
仏壇は、バラバラに壊せますけど、
仏さんそのものの..お位牌は、いくら無信心な私でも、壊すに壊せない。
まさか..ゴミとして..出すわけにも..いきません。

とりあえず..最後に残して..と思ったその時 Σ( ̄□ ̄;)

白い布にくるまれた.."四角い箱"が出てきました。

やめれぇ〜 。・゜・(ノД`)・゜・。

恐る恐る..布きれをのけてみると..  ビンゴでした (泣き)

それは、"骨壺"でした.. orz

これで、3大物品のうち..2つが揃いました (号泣)

恐らく..主は、爺さんの両親と..誰かでしょぉ ..orz

あ!ちなみに..
3大物品の残りのひとつは、ご遺体ですから.. ←これは処理済みね (爆)

私 「どないしょぉ〜」

管理人「どないしょぉ (^^; 」

私 「さすがに..これは、ゴミとして出せんぞぉ..」

管理人「私が、ゴミで..出そうか?」

私 「やめとき!やめとき!..そりゃ..やっぱマズイでぇ〜」

管理人「そやけど、何処かのお寺にもってゆこうにも..費用かかるやろしぃ」

私 (~ヘ~;)ウーン

管理人「あ!そうや!..何処かの墓地においてこうか?」

私 「それ..捨ててるのと一緒やでぇ〜..」

..結局のところ..、近所のお寺さんに行って、
 事情をご住職に説明して..なんとかしてもらおうと.. (^^;

 ところが、墓守のおじさんが言うには、ご住職はお出かけ中で不在。
 あぁ〜だこぉ〜だと、これまでの長い..長い..いきさつを説明すると、

墓守「事情はわかるけど、お金のかかることやしなぁ」

私 「ですよねぇ.. なるだけ..お安く.. (^◇^;) 」

墓守 (~ヘ~;)ウーン

私 「なんせ、私の持ち出しになるもんでぇ..」

墓守「おっしゃ!わかった!..あそこの無縁さんの横に、こっそりと置いてゆき!」

私 「へ?」

墓守「今度な、誰かが入る時にな、ドサクサに紛れて、一緒に..葬ってやる!」

私 ヘ(^^ヘ)(ノ^^)ノ

..ということで、無料で埋葬されることになりました。
 地獄に仏とは、このことですよぉ


※この続きは【こちら】

【完】
 にしはら@東大阪この掲示板の管理人です  - 2006/04/22(土) 11:34 -

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   これで、とある爺さんのお話しは、おしまいです。
なんで急に、こんな話しを書きしたためたかというと、
パソコンで作った領収書のひな形に、爺さんの名前が残ってたんです。
それを見ていたら、なんか..悲しくなってきてねぇ

良いときも悪いときもあった人生だろうけど、
最後の最後で、まわりを振り回して..さっさと逝っちまった爺さん。
別れた嫁はんにも、実の息子にも..縁を切られて..
..よほどの不義理をしたんでしょうけど
 自業自得といえば、簡単ですけど..。

せめて、こんな爺さんが..生きてた"証拠"を残してやろうと、
おもしろおかしく..書いてみました。

..けど、
 やっぱ..悲しいお話しになっちまった..。


  成仏できたかなぁ..爺さん (゚-゚) トオイメ


【前回】



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